小雨が降る中、観光客らに囲まれ竹林を華麗に進む斎宮行列
伊勢神宮へ旅立つ皇女の道中を再現する「斎宮行列」が15日、京都市右京区の嵯峨嵐山地域で催された。あいにくの雨だったが、平安時代の衣装を身にまとった約100人が大勢の観光客に囲まれながら華やかに歩いた。
斎宮は、伊勢神宮に派遣されて仕えた未婚の皇女。伊勢へ向かう前に身を清めた潔斎所(けっさいじょ)が同区の野宮神社の近くにあったとされ、斎宮行事保存会が1999年から実施している。
正午に同神社を出発。十二単(ひとえ)姿の斎宮代、吉岡美保さん(25)=北区=が輿(こし)に乗り、武官、女官などが歩を進めた。参道の両側には美しい竹林が広がり、小雨が降り注ぐ中、行列がゆっくりと通過。平安の風情をしのばせる光景に、観光客らが盛んにシャッターを切っていた。
行列は約2・5キロを練り歩き、渡月橋近くの大堰川(保津川)に到着。斎宮代が川の水に手を浸す御禊(みそぎ)の儀を執り行った。