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日本統治時代建設の水道施設 100年経った今も現役/台湾・基隆

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(基隆 1日 中央社)北部・基隆市の暖暖地区には、日本統治時代の1902(明治35)年に竣工し、今もなお稼動を続ける水道施設、基隆水道(現・暖暖浄水場)がある。英国人技師のウィリアム・バルトン氏と日本人技師の浜野弥四郎氏が設計、整備に当たったもので、当時台湾初となる緩速ろ過による浄水メカニズムを備えていた。

浜野氏は台湾で「台湾水道の父」と呼ばれる。東京帝国大学(現東京大学)で衛生工学を学び、大学の恩師で内務省衛生工事顧問だったバルトン氏とともに1896年に台湾に渡航。99年にバルトン氏が急逝した後もその遺志を受け継ぎ、基隆のほか、台北、台中、台南などで約20年、上下水道整備に取り組み、台湾の衛生状況改善に尽力した。

基隆水道は、水源に設置した取水ポンプから山の斜面を利用して沈殿池、ろ過池、浄水池へと水を導く省エネ設計。鉄道に沿って引いた水道管で清潔な水を基隆に送った。第2次世界大戦後には暖暖浄水場と改名されて今に至る。

基隆市政府文化局は2007年、同浄水場を文化的景観に指定。建設当初の姿をそのままとどめる場内の「八角井楼」と「ポンプ室」は、歴史的建築物に登録されている。


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