京都市下京区の西本願寺(浄土真宗本願寺派本山)で21日、修復された阿弥陀堂(国宝)内陣天井画が報道陣に公開された。荒々しい波を描いた絵が鮮やかによみがえった。
天井画は90センチ正方。宝暦10(1760)年の阿弥陀堂再建時に描かれた。現在、約150年ぶりの修復中で、2022年までに約190枚を手がける予定だ。今夏以降、絵の描かれた「本紙」を木枠から取り外し、ろうそくや線香のすすの汚れを落とした後、破損部分に色を補う補彩や、絵の具の剝落(はくらく)止めを行った。
修復済みの天井画は22日から26日まで、阿弥陀堂とその南側に建つ御影堂(国宝)の間の渡り廊下で特別展示を行う。西本願寺の本多隆朗執行長は「江戸時代の画工の作品を間近に見てもらいたい」と話す。入場無料。