夜間拝観が終わった午後9時、多くの参拝者でにぎわった紅葉の名所「永観堂」(京都市左京区)に静けさが戻る。消灯までのわずかなひとときをドローンで撮影した。
離陸後わずか5メートル、モニターに映った鮮やかな画像にみとれる。さらに高度が上がると、地上の優美さとはひと味違う別世界が広がった。670基の照明で照らされた秋色のグラデーションが、暗闇に浮かんだ。
永観堂は、正式には禅林寺といい、平安期の僧で、寺を大きく発展させた永観(ようかん)律師の名にちなむ。古くから「代名詞」のようにいわれるモミジは、境内に3千本。同寺によると例年より早く色づき始めたという。
日に日に深まる秋。色とりどりの細やかな葉が重なり合い、ドローンまでも染まりそうな錦秋を目に焼き付けた。
ライトアップは12月6日まで。夜間の拝観料600円(中学生以上)が必要。