(まねき看板の前に立つ芝翫さん(右から2人目)親子ら)
師走の京都を彩る顔見世興行を前に、歌舞伎俳優の看板を劇場に掲げる「まねき上げ」が25日、南座改修中のため今年の会場となるロームシアター京都(京都市左京区岡崎)であった。襲名披露する中村芝翫(しかん)さん(52)親子4人をはじめ、東西の人気役者のまねきが、南座での上下2段と異なり横一列にずらりと並んだ。
江戸時代から続く南座の顔見世で、南座以外でまねきが上がるのは史上初。二条通に面したロームシアターの正面3階部分に、前日から竹矢来が組まれ、大入りになるように看板いっぱいに勘亭流で書かれた「まねき看板」56枚が上げられた。
坂田藤十郎さん(85)や片岡仁左衛門さん(73)といった人間国宝とともに、看板の上がった芝翫さんは「大好きな京都で親子4人で同時襲名できるのは幸せ。先輩方の胸を借りて一生懸命務めたい」と話した。
今年の顔見世は12月1~18日。