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売上低迷のタオル業者、“ケーキみたいな変わり種商品”で起死回生狙う/台湾・雲林

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ガラスのショーケースに並ぶ色とりどりのケーキ。おいしそうなのだが何かが違う。近づいて目を凝らしてやっと気づいた。全てタオルで作られているのだ。販売低迷にあえぐ雲林県虎尾鎮のタオル業者が起死回生のために開発した商品で、売上増加と台湾製タオル復権を目指している。

虎尾は台湾製タオルの約90%が製造される「タオルのふるさと」。最盛期には200社以上の業者が軒を連ねていたが、中国大陸製や東南アジア製の台頭などで現在は約4分の1に減少したとされる。だが、この地でタオル業を経営する林穎穂さんが約10年前から従来の概念にとらわれない商品開発を進め、その後同産業10社の製品を集めた共同店舗「iicake」(アイアイケーキ)をオープンさせると、たちまち注目を集めるようになった。

店内にはケーキ型タオルのほか、動物や食べ物の形に整えられたタオルが並ぶ。製造作業風景の一部をガラス越しに見学できるスペースもあり、家族連れに人気だ。台北から何度も購入に訪れているという女性は「一般的なタオルと品質が全く違う。洗った時に乾くのが速い」と語り、大量の商品をカゴに詰めていた。

また、飲食コーナーが設けられ、台湾産コーヒーや本物のケーキが味わえるほか、タオルを動物や食べ物の形にする体験教室も随時開かれている。今後はイベントスペースなどを新設してさらに店舗を拡張し、株式市場への上場も目指す考え。高い実用性と魅力を持つ台湾製タオルを広めたいとしている。




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