
(台北 8日 中央社)台湾鉄路管理局(台鉄)は7日、来年元日の施行を発表していた駅到着から改札を出るまでの時間を10分以内に制限する新規定について、実施を取り止めると発表した。同規定をめぐっては、利用者らから批判の声が噴出していた。
台鉄の報道資料によると、各方面から意見を聞き取った結果、駅ごとの環境の差異やピーク時に乗客が改札を出られるまでの速度、施行時に乗客から苦情が頻発する恐れなどを考慮し、取り止めを決めたとしている。
同規定は、ICカード乗車券利用者の運賃過払いや支払い逃れを防止しようと設けられ、10分を超えた場合には15台湾元(約56円)を追加徴収するとしていた。列車の種別によって異なる運賃を採用している台鉄は、ICカード利用者に対しては列車の到着時間を基に適用運賃を決めている。それを逆手に取り運賃が安い列車の到着を待ってから改札を出る乗客が確認されたほか、改札を出るのが遅かったために、実際より高い運賃を徴収されたケースもあったという。
だが、今月4日に規定の導入が発表されると、不満の声が相次いだ。一部の立法委員(国会議員)は、身体障害者や子連れがピーク時に利用する場合には遵守するのは難しいと指摘。これに対して交通部(交通省)の賀陳旦部長も、規定はやや厳しすぎるとの見解を示し、周知期間を設けてから施行するよう台鉄に指示する方針を明らかにしていた。