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七夕祭再興へ西陣の心を一つに 京都・今宮神社の織姫社

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織姫社の祭神に奉納する品の相談をする笠井さん(左)と畑木さん(右)ら


10年以上前に途絶えた今宮神社末社の織姫社(京都市北区)の七夕祭が今月、同志社大の学生有志や地域にゆかりのある人たちの手によって再興される。かつては西陣織に携わる人たちがものづくりの神に感謝しつつ親交を深める場だったが、景気の低迷とともに自然消滅していた。再興を機に、学生らが宵祭(よいまつり)などの新たな取り組みを企画している。

■同大生呼び掛け、職人ら賛同

 今宮神社宮司の佐々木從久(よりひさ)さん(62)は、以前の盛大な七夕祭を記憶している1人。「ササ飾りや大きな堤灯(ちょうちん)が印象的だった」といい、ものづくりに携わる人が気持ちを一つにできるような祭りが再びできたらと数年前から願っていた。

 その思いを知った染織関係者や芸術家らが、祭りの再興を目指す「オリヒメ実行委員会」を今春に結成。8月6日に招待者で「織姫七夕祭」を行うことになった。

 また、息の長い祭りにするためには地元の人たちの信仰や積極的な参加が欠かせないことから、西陣で生まれ育った同志社大3年の笠井巧さん(20)が中心となって職人らに賛同を募ってきた。

 「西陣地域に住む人たちの祭りとして愛され、定着していってほしい」との笠井さんらの呼び掛けに対し、西陣織や京繡(ぬい)、畳づくりなど10カ所ほどの工房が祭りへの参加を快諾。七夕祭の宵祭として8月4、5日の午後にものづくりの現場を公開して織姫社の祭神への感謝を表すことになった。作品奉納によって感謝の意を表す作家もおり、オーガニックコットンのパジャマを納める予定のデザイナー畑木賛良さん(29)は「最も自分らしい作品を奉納したい」と話す。

 宵祭の公開工房などの情報は、「織姫七夕祭-宵祭」のフェイスブックで紹介している。また、8月4、5日には西陣織の「紫紘」(上京区大宮寺之内上ル西入)など各公開工房で地図も配布する。



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