万金聖母聖殿のイルミネーション=万巒郷公所(役所)提供
(屏東 14日 中央社)住民の約8割がカトリック教徒の万金村(南部・屏東県万巒郷)で16日夜、村を彩るイルミネーションが点灯され、毎年恒例のクリスマスイベントが幕を開ける。
台湾に現存する最古のカトリック聖堂、万金聖母聖殿がある同村では、本場欧州さながらのクリスマスの風習が伝わっており、住民が自宅などにキリストが生まれた馬小屋の模型を飾ってライトアップし、ミサや聖歌などで厳かに「聖なる夜」を迎える。台湾では珍しいこの光景は、多くの観光客を引き付けている。
万金聖母聖殿は、清朝時代の1863年にドミニコ会によって建てられた台湾最初のカトリック教会。現在の建物は、地震で壊れた初代聖堂に代わって1870年に開堂した二代目で、1985年に県定古跡に指定された。
屏東県政府は2011年から、同地のクリスマスを、バザーや音楽会、3Dプロジェクションマッピングなどを交えた観光イベントとして大々的にPRし、観光客の人気を集めてきた。しかし、純粋な宗教行事を重んじる住民の気持ちを汲み上げ、今年から地元役場の主催となった。今後は宗教の原点に立ち返り、静かで温かみのあるイベントを目指すという。
イベントは24日までの開催。週末にイルミネーションや出し物が楽しめる。