京都を拠点に活躍し、「光のアーティスト」と呼ばれる美術家高橋匡太さん(47)が14日夜、京都市左京区の重文・旧三井家下鴨別邸を幻想的な光に染めるライトアップを行った。来場者が持ち歩く提灯の色も建物の光の変化に連動する仕掛けで、招かれた地域住民が移ろう光を手に冬の庭園散策を楽しんだ。
さまざまなアートイベントを行う「芸術計画超京都」などが主催。ライトアップは、15日から始まる企画展「光の現代美」の夜の部(午後6~9時)として催される。
別邸の夜間の開園は初めての試み。照明は、大正期の建築に合わせて大正モダンの落ち着いた色合い。十数秒単位で光が移ろい、1階、2階、望楼がさまざまな色をまとった。高橋さんは「来場したみなさんも風景の一部になって夜景をつくってもらいたい」と話した。
「光」をテーマとする企画展の昼の部(午前9時~午後5時)は、通常非公開の主屋2階や茶室を使い、木工の人間国宝村山明さんや現代美術家ら10人が展示する。25日まで(20日休館)。有料。