再現された12連のいかだ
丹波地方から京都への材木の輸送手段で、昭和30年代に途絶えた「筏(いかだ)流し」が17日、京都市の桂川(保津川)で再現された。約50メートルにもなる12連の筏が、渡月橋の上流約250メートルをゆったりと進んだ。
2007年から筏流しの復活プロジェクトに取り組む官民学の団体でつくる「京筏組」と京都学園大民俗学研究室、NPO法人プロジェクト保津川が、筏流しの再現を通じて川への関心を高めてもらう目的で実施した。14年には亀岡市内でも12連の筏を流している。
午前、保津川下りを運航する保津川遊船企業組合の船頭と大学生らが丸太を組んで筏を完成させた。
午後2時、船頭の4人が筏に乗って岸を離れ、1人が先頭の筏のかじを操作し、3人がさおで川底を押してゆっくりと進めた。両岸では大勢の見物人が見守った。
京筏組の代表者の一人の手塚恵子同大学教授は「無事にできて良かった。筏が流れる桂川はとてもきれいだった」と話した。