師走の風物詩の「大根干し」が17日、京都府八幡市八幡の円福寺で行われた。境内のイチョウの大木にダイコンが鈴なりにつるされ、冬の寒風にさらされている。
ダイコンは、寺の修行僧が今月、八幡市や大阪府内を托鉢(たくはつ)で回り集めた。今年は不作が影響し、例年よりも少ない約千本という。1カ月ほど外で干した後、たるに漬け込む。出来上がったたくあんは、毎年春と秋に托鉢先も招いて催す「万人講(まんにんこう)」の精進料理に添える。
この日は修行僧14人が高さ約15メートルのイチョウの木に登り、数本ずつ束ねたダイコンを滑車やはしごで引き上げ、枝に掛けていった。毎年見学している安達眞治さん(72)=同市八幡=は「これを見ると師走が来たと感じる」と話していた。