米ワシントン・ダレス国際空港のイラストが使用される旅券の査証欄
(台北 27日 中央社)外交部が発給を開始した新たな旅券(パスポート)に、米ワシントン・ダレス国際空港のイラストが使用されていることが26日、明らかになった。外交部領事事務局は同日、誤植を認め謝罪した。すでに20万冊が印刷済みで、そのうち285冊が発給された。発給された分は回収し、デザインを訂正した上で印刷し直すとしている。
誤植が見つかったのは出入国スタンプを押す査証欄。領事事務局によると、設計を請け負った中央印製廠の担当者がデザインの構図に幅を持たせようと、自身が撮影した桃園国際空港の写真に加え、インターネット上で探した画像を参考にしたところ、その画像は説明文が誤って表記されたもので、実はダレス空港の写真だったために、今回のミスが発生したという。
同局の蔡幼文副局長は、中央印製廠にデザインの修正と刷り直しを求めたとしている。訂正された旅券は1カ月後に発給開始の見通しだという。
外交部は偽造防止強化のため、25日から新しいIC旅券の発給を開始。所持者の顔写真を3枚に増やし、見る角度によって色や模様が変わるホログラムを採用したほか、査証欄の背景デザインを全面的に刷新し、台湾各地の名所や風土などのイラストを取り入れた。旅券の刷新は、IC旅券が初めて導入された2008年末以来。