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絶滅寸前の花、保全へ開発制限 京都府、条例で初指定

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ベニバナヤマシャクヤク(京都市北区雲ケ畑)



 京都府は、府内で絶滅の恐れがあるボタン科のベニバナヤマシャクヤクが残る京都市北区雲ケ畑の43ヘクタールを「生育地保全地区」に指定した。野生生物の保全に関する条例に基づく初の指定で、開発行為を実質的に制限する。

 ベニバナヤマシャクヤクは、6月ごろに白色や淡紅色の花を咲かせる。府が絶滅寸前種に選定しており、南丹市美山町にも生育地がある。

 雲ケ畑保全地区には約1500本が生育しており、大半は白色の花を咲かせる。地区指定により採取が禁止された。地区全体のうち6ヘクタールは「管理地区」に設定となり、土石の採取や木の伐採にも許可が必要になった。周辺の37ヘクタールは「監視地区」で、届け出をしなければ建物の新築や土地の開墾ができなくなった。条例違反には罰則も設けた。地区指定には地元住民や地権者が協力した。

 雲ケ畑では、ベニバナヤマシャクヤクの保全団体「雲ケ畑・足谷 人と自然の会」が2008年から地元住民らと分布調査や下草刈り、観察会などに取り組んできた。
 
このほどメンバーや自治会代表らが地区指定の報告会を開いた。運営委員長の西野護さん(71)は「お花畑をつくろうというのではなく、自生の環境に戻していくことが大切。地域との連携、市民参加で調査や保全の活動を広げていきたい」と話した。


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