京都市東山区の八坂神社で3日、新春恒例の「かるた始め式」が行われた。平安装束を身にまとった「かるた姫」たちが、境内の能舞台で初手合わせを奉納し、参拝者らが優雅な札さばきに見入った。
八坂神社が日本最古の和歌を詠んだと伝わる素戔嗚尊(スサノオノミコト)を祭っていることにちなんだ行事で、今年で48回目。近畿の各かるた会に所属する6歳から27歳までの男女計14人が舞台に上がった。
かるた姫たちは、緋袴(ひばかま)に袿(うちき)姿で2人一組となり、ゆっくりとした所作で札を取る古式の手合わせを披露。色とりどりの豪華な衣装と、読み手が歌う百人一首の響きに、初詣客らは迎春のおもむきを堪能した。
かるた姫を務めた龍谷大1年の西垣美沙緒さん(19)=下京区=は「一つ一つの動作を丁寧にするよう心がけた。緊張したが、貴重な経験になった」と話していた。