(台北 9日 中央社)労働基準法の再改正に反対する労働者団体は8日夜、台北駅の台湾鉄路管理局(台鉄)の線路を1時間余りにわたって占拠し、抗議活動を行った。台鉄によれば、列車21本が遅れ、乗客およそ1万2370人に影響が出た。
労働基準法の再改正をめぐっては、労働者などから反対の声が上がっており、これまで度々抗議活動が行われている。改正法案の審議が始まった8日、労働者団体は立法院(国会)近辺で朝から抗議活動を行っていた。
この日、台北駅にも労働者が集まり、ホームでは「過労拒否、悪法撤回」など反対のスローガンを叫ぶ声が飛び交った。同日午後6時30分、10人余りが線路に流れ込み、横たわって線路を占拠。同午後7時40分ごろ、警察に強制排除された。
内政部(内務省)警政署鉄路警察局によれば、計15人に取り調べを実施。多くが桃園市産業総工会(労働組合連合)の会員だった。取り調べ終了後、公共危険罪の疑いで台北地方法院検察署(地検)に身柄を送られる見通しだという。
改正法案については与野党で合意に至っておらず、9日も立法院で激しい攻防が繰り広げられている。労働者団体は立法院前にテントを張り、泊まり込みでの抗議活動を続けている。