大蛇に見立てた巨大なたいまつを燃やして無病息災を祈る奇祭「火まつり」が13日、滋賀県守山市勝部1丁目の勝部神社と同市浮気町の住吉神社で営まれた。降りしきる雪の中、燃えさかる炎が夜空を焦がした。
火まつりは鎌倉時代、土御門天皇の病を治すために大蛇を焼き払ったという伝承に由来し、800年以上続く伝統行事。たいまつは勝部神社が大蛇の胴体、住吉神社が頭部を表すとされ、ともに県無形民俗文化財に指定されている。
勝部神社では午後8時45分ごろ、境内に並べられた長さ約5メートルのたいまつ12基に一斉に点火。巨大な火柱の前で、紅白の締め込み姿の12~34歳の約60人が肩を組んで乱舞した。「ゴーヨ、ヒョーヨ」(御悩平癒の意)と声を上げる勇壮な姿に、詰めかけた参拝者がカメラを向けていた。