桃園国際空港からクアラルンプールに運ばれる予定だった犬や猫、鳥合計100体以上が、出発前に死亡していたことが5日までに分かった。動物は通気性が低いコンテナの中に入れられたまま放置されており、熱中症を引き起こしていた。運営会社は職員の過失が主な原因だとし、関係各所に謝罪した。行政院農業委員会畜牧処によると、台湾の空港で輸送動物が死亡したのは今回が初めて。
3匹の犬、2匹の猫と100羽余りの鳥は4日午前8時50分発の便に乗せられる予定で、通関手続き完了後の同6時過ぎに一時保管場所に置かれ、荷物運搬担当者は動物を受け取った後、旅客機の駐機場に運んだ。離陸前に職員が機内に積み込もうとしたところ、幼鳥100羽余りと猫1匹、犬2匹が熱疲労で死亡しているのが見つかった。残る1匹の猫と1匹の犬も瀕死状態で、5日正午現在、救命処置が続けられている。
同空港の地上支援業務を行う桃園国際空港サービス(桃園航勤)は5日、初期調査の結果を公表。一刻一秒を争う駐機場での作業効率を高めようと動物が入れられたコンテナをあまりにも早い時間に駐機場に移動させた上に風通しに配慮せず、さらに連日の高温が重なったことにより事故が起きたと説明した。
同社は今後は全ての作業マニュアルを徹底し、再発防止に努めるとしている。当該職員には厳重な処分を下すという。