(台北 22日 中央社)衛生福利部(衛生省)は22日、現行の規定で全面的に禁止されている男性同性愛者の献血を条件付きで解禁する方針を明らかにした。5年以内に男性同士の性交渉がなければ献血が認められるようになる。早ければ今年5月にも施行される見通し。
同部食品薬物管理署の担当者によると、男性同性愛者の献血禁止は差別だとして、規定の改正を求める提案が政府の意見公募サイト「公共政策網路参与平台」に寄せられたのを受け、同部は昨年9月に専門委員会を召集。HIV(ヒト免疫不全ウイルス)感染の検査技術が向上し、「ウインドウ期」と呼ばれる感染が検出されない期間も短縮されたのを背景に、海外のやり方を参考に解禁すべきとの見解が出席者から示された。健康に問題がないことを確認するために一定の観察期間が必要との意見でまとまったという。
海外では、男性同性愛者の献血について規制を緩和する動きが広まっている。近年では英国や米国、フランスなどが同性との性交渉を12カ月以上持っていないとの条件を設けた上で、献血を解禁した。
同部食品薬物管理署の担当者は、施行から1~2年後には猶予期間を5年から1年に短縮する予定だとしている。