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幻のチャーリー・チェイス映画発見 米喜劇俳優、京都で

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(見つかったチャーリー・チェイス主演映画の一場面。チェイスはカメラマン役を演じている)



戦前の無声映画の発掘や復元を進めている「おもちゃ映画ミュージアム」(京都市中京区壬生馬場町)の所蔵フィルムの一つが、チャプリンらに次ぐ喜劇俳優と評される米国のチャーリー・チェイス(1893~1940年)の貴重な主演映画だったことが確認された。28日に同ミュージアムで開かれる映画教室で解説上映される。

 同ミュージアムは、大正から昭和初期に販売された家庭向け「玩具映写機」やフィルム約1千本を収集。大半は当時、国内外の無声映画を数十秒~数分間に短く切り取って売られたもので、これまでも尾上松之助の主演時代劇など珍しい映画が見つかっている。

 「キゲキ・キャメラマン」という邦題の所蔵フィルム(53秒間)を昨秋、京都国際映画祭で上映。詳細不明だったが、初めて見た喜劇映画研究家いいをじゅんこさん=大阪府門真市=が物語の設定を基にチェイスの作品一覧を調べ、1924年の「WHY MEN WORK」ではないかと推定。米国の研究家に尋ねたところ、当時の映画雑誌に載った写真や記事と一致し、現存しないとされていた同作品と確認された。

 十数分間の映画のヤマ場にあたり、チェイスがカメラマンを演じ、離陸する飛行機をバイクで追っかけ、建物に突っ込むドタバタ劇を収めている。

 チェイスは1910年代から約300本の映画に出演し、監督作も多い。物語性もあり、チャプリンやキートンに次ぐ喜劇俳優として研究が進む。いいをさんは「幻の作品が見つかり、各国のファンや研究者が喜んでいる」という。

 今作が国内で上映されていたかは不明で、ミュージアムの太田米男代表(68)は「どんな経緯でフィルムが流通したのか研究が進んでほしい。こうした発見につながるフィルムが各家庭にまだ眠っているはず」と情報提供を呼び掛けている。

 28日午後1時半から喜劇映画研究会の新野敏也会長を講師に迎える「映画教室」を開き、チェイスやキートンら多彩な喜劇映画を解説する。1500円。先着30人。要予約。同ミュージアム075(803)0033へ。


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