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重文仏像、大岡寺に所有権 大津地裁が引き渡し命令

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木造千手観音立像(左)、木造阿弥陀如来立像
滋賀県教育委員会提供



滋賀県甲賀市水口町の大岡寺(だいこうじ)で重要文化財の仏像2体が2001年から所在不明になっている問題で、東京都品川区の安楽寺が大岡寺に対して2体の所有権を主張していた訴訟で、大津地裁は25日、安楽寺の訴えを棄却し、仏像を大岡寺に引き渡すよう命じた。

 仏像は木造千手観音立像(鎌倉時代)と木造阿弥陀如来立像(平安時代)。安楽寺は、2体は大岡寺から外部に譲渡されており、被害届が出ていないことを確認して15年1月に第三者から2体を贈与されたと主張。大岡寺は寺の工事のため預けていた先で01年1月に2体が盗まれ、行方不明になったとしていた。

 西岡繁靖裁判長は判決で、譲渡書作成の経緯から大岡寺側が仏像を自らの意思で他者に譲渡したとは認められないと指摘。重要文化財は法律で流通が制限されており、安楽寺は贈与を受ける際に所有権の確認など尽くすべき注意を払っていないとして「安楽寺が仏像の所有権を取得したとは認められず、請求には理由がない」と判断した。

 安楽寺側は16年5月、同寺の本堂に安置しているとする2体の写真を公開していた。安楽寺の代理人弁護士は判決について「コメントはない」としている。

 滋賀県教育委員会によると、01年に所有者の大岡寺から2体が行方不明になったとの届け出があって以来、所在や所有者変更の届け出はないという。県教委は「当事者の間で所有権を明確にしてもらうしかない」としている。
(京都新聞)



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