世界遺産・二条城(京都市中京区)にある築城400年記念展示・収蔵館で、二の丸御殿の襖(ふすま)絵の企画展「障壁画流転-二条城で蘇る障壁画たち」が開かれている。
二条城では障壁画の保存のために進めている模写とはめ替えに伴い、季節ごとに本物の襖絵を展示している。今回は別の建物のために描かれた障壁画で、二の丸御殿に転用されている部分36面をとりあげた。
大広間と黒書院の帳台の間の障壁画の一部は、京都御所内の女御御殿にあった姫宮御殿の障壁画だった。「二条城ならでは」ともいえ、威厳ある武家文化とは違う公家文化を表す優雅な筆致で描かれている。紅葉が鮮やかな竜田川の周辺で暮らす人々の様子や、多くの和歌の題材となっている三保松原や和歌の浦などの美麗な風景が描かれている。
9月19日まで。休城日は閉館。入館料100円、別途入城料が必要。