(彰化 26日 中央社)中部・彰化県のランドマークとして知られる、八卦山大仏。築50年以上で老朽化が進み、修復計画が進められている。同県文化局が25日に開いた説明会では、大仏の背中に取り付けられた8カ所の窓の存廃を巡り、出席者らが熱い議論を繰り広げた。
大仏の所在地は、1895年の台湾平定(乙未戦争)に参加しながら、現地で命を落とした北白川宮能久親王を悼む記念碑があった場所。戦後、地元の名士らによって大仏建立が発案され、1961年、アジア最大の仏像(当時)として竣工した。
大仏はコンクリート造りで、高さ約22メートル。内部は6階となっており、見学可能。建設当初から、背中に8カ所の窓があった。
2002年に県の歴史的建造物に指定され、保存の対象となった大仏。外部の亀裂や内部の水漏れなどが目立っており、2016~17年にかけて、詳細な調査が実施され、それに基づいた修復計画がまとめられた。
問題の窓については、八卦山大仏風景協会の張世良董事長(会長)が、仏像なのに建物のように窓を付けるのはいかがなものかと、ふさぐことを強く希望。これに対し文化局は、歴史的建造物の設計は任意に変更できないなどの理由で保留の方針を決めていると説明し、理解を求めた。