【台北時事】台湾の検察当局は1日、50代の貿易商の男が軽油を北朝鮮に密売した疑いがあり、捜査していると発表した。
検察当局や台湾メディアによると、男は昨年12月、自身が実質的に所有するタンカーで、軽油7000トンを台中港から東シナ海の公海上に運ばせ、北朝鮮側に引き渡した疑いが持たれている。
男は海外で登記したペーパーカンパニーを使ってタンカーの所有権を取得。目的地を香港と偽って申告していた。検察当局は、密売は複数回にわっているとみて捜査を本格化させる方針で、男に海外への渡航禁止などを命じた。
台湾では別の貿易商が、同様の手口で北朝鮮に石油製品を密売したとして、テロ支援防止法違反で資産を凍結されたほか、無煙炭を密売した疑いのある貿易商が逮捕された。捜査のきっかけはいずれも米国からの情報だったという。