受験シーズンの中、ねじメーカー日東精工（本社・京都府綾部市）が作る「合格ねじ」が受験生らの人気を集めている。親や祖父母、教師からもリクエストがあり、１本のねじが家族や師弟の心をつないでいる。
正式名は「受験生応援ゆるみ止めねじ」で長さ２・４センチ。「合格」にかけた五角形のねじ頭に「祈成就」と刻み、ねじだけに「気を緩めず」の意味も込める。
同社が「ねじの大切さを知ってほしい」と２０１４年度から始め、希望者に無料で贈っている。１６年度の配布数は５１１５個と当初の５倍超に。「大学入試を控えた息子に」と海外に単身赴任している父親や「孫に」と祖父母からもリクエストがあるという。今回の１７年度も現時点で個人や学校から６６９件、３８９２個分の応募が来ている。
何北（かほく）中（綾部市物部町）では、日東精工社員が、高校入試を控えた３年生１５人に合格ねじを手渡した。「全員に合格してほしい」と高橋正代校長が応募。受け取った３年岩﨑楓花さん（１４）は「すごいサプライズ。頑張ろうって思える」と笑顔を見せた。
１７年度の募集は４回に分けて昨年１１月から行っており、第３回配布は１日から、ホームページとはがきで募る。
問い合わせは同社マーケティング課０４５（５４５）３３１６。