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関西の大学、解答例公表少なく 見直す動きも

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京都大が昨年2月に実施した一般入試で出題ミスがあった問題を受けて、入試問題を外部の人たちが検証しやすいよう、大学が解答例を公表すべきだという声が上がっている。全面的に公表している大学は、関西では関西学院大などを除いて少ないが、見直す動きも出てきている。

 出題ミスがあった「物理」では、設問の一つに条件の不備があり、当該問題を全員正解扱いにした。発覚まで入試の実施日から1年近くを要しており、ミスを指摘した予備校講師や専門家から、解答例を公表していればもっと早く判明したはずだとする意見も出ている。

 文部科学省は、各大学に解答例や出題の意図を公表するよう通知しているが、同省などによると、公表している大学の割合は低いという。京大のミスもあり、林芳正文科相は2日、公表に関するルール作りを進める考えを示した。

 今回ミスが発覚した京大は解答例を公表していない。理由について、1日に記者会見した京大の北野正雄理事・副学長は「入試問題は、知識だけでなく解答に至る経緯を重視する作り方をしている。解答例は一義的でない場合もあり、示すことで混乱を招くこともあり得る」と説明。一方で「答えを知りたい、という声もある。(公表について)今後検討したい」と述べた。関西の私立大では、同志社大と立命館大も非公表。立命大は「社会や国の動向を注視している。解答例の公表は検討課題ではある」(広報課)としている。

 一方、大阪大は、京大と同様に17年度入試でミスのあった物理など一部科目では解答例を閲覧という形で公表しており、関西大、関西学院大は一般入試の全問題の解答例を冊子などで公表している。

 このうち関学大は、全問題の解答例に加え、出題意図、受験者の正答率、採点時に部分点を与えた例なども記した入試問題集を作成し、希望者への配布を続けている。作成の狙いは「受験生に役立ててもらうため」で、必ずしも外部からの指摘を求めるためではないが、「大学としての誠意を示すことになる。大変な作業だが、今後も続けていきたい」としている。


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