左から木村さん、大西さん、志波さん
大阪府茨木市・立命館大大阪いばらきキャンパス
28カ国が参加した第9回チアリーディング世界選手権(昨年11月・群馬県)男女混成部門で日本が2年ぶり7度目の優勝を飾った。原動力になったのは立命大や同大の大学生ら。日本らしい美しさを追求した演技を世界の舞台で披露し、充実感に浸っている。
「決勝はノーミス。みんなが喜べる結果を出せて良かった」。19人のメンバーを束ねた主将の大西真菜美さん(21)=立命大4年=は笑顔で振り返る。演技時間は1チーム約2分半。同部門には前回優勝のタイのほかドイツやエクアドルなど6カ国が出場し、日本は同調性や隊列の美しさ、表情などの面で高い評価を得たという。
メンバーは立命大チアリーダー部から大西さんら6人、同大からは社会人チームで活動する4年の志波佑太郎さん(22)が名を連ねた。高校生から社会人までいて、全国からの寄せ集めのチームだった。互いの呼吸を合わせるため8月から3カ月間みっちり練習を重ねた。土台となり多彩な技を支えたメンズの木村水晶(みずき)さん(21)=立命大3年=は「みんなで衝突し合い、ハードな練習をした成果が表れた」とうなずく。
大西さんと志波さんは今春の大学卒業とともにチアリーディングを引退する。高校から競技を始め、有終の美を飾った志波さんは「メンズはマイナーだけど、やってきて良かった」と感慨もひとしお。旅行業界に就職する大西さんは「チアをやって『人間力』を磨くことができた。社会に出てこの経験を生かしたい」と思いを新たにした。