2月14日のバレンタインデーを前に、京都市内の百貨店でチョコレートの商戦が本格化している。近年は女性たちが自分用に「ご褒美チョコ」を買い求める傾向が定着。各店とも高級志向や京都らしい素材を生かした商品を用意し、買い手の心をつかもうとしている。
ジェイアール京都伊勢丹(下京区)はこのほど、約140ブランドをそろえた特設売り場を10階の催物場にオープンさせた。海外直輸入の珍しい商品約30点のほか、フランスの国家最高職人に選ばれたパティシエのチョコレートの詰め合わせもそろえた。同社の宣伝担当者は「高級志向の商品は毎年人気がある」と客足の伸びを期待する。
京都高島屋(同)は、「アムール・デュ・ショコラ~ショコラ大好き!~」と銘打って特設会場を展開。伏見区の酒造会社の日本酒や宇治抹茶を用いた京都ならではの商品、和風のイラストをあしらったチョコレートが並ぶ。広報・IR室は「義理チョコ需要が落ち込む一方、自家用チョコやご褒美チョコの人気は年々高まっている」と話す。
大丸京都店(下京区)は、「スイーツの祭典」としてチョコレートに加え、多彩な菓子を販売している。「食感」をキーワードに、焼きマシュマロのタルトやナッツのクッキーなど関西圏や京都初登場の品物もそろえた。チョコレート以外も多く扱うことで、幅広い客層の来店を狙っている。