10日、台北市内で記者会見する日本の専門家チームの原田優団長(左)
地震で損壊し大きく傾いた「雲門翠堤大楼」
【産経新聞 台北=田中靖人】台湾東部の地震で、消防当局は10日、花蓮市の12階建て集合住宅兼ホテル「雲門翠堤大楼」の倒壊現場で新たに中国人旅行客5人の死亡を確認した。地震全体の死者は17人、けが人は280人となった。ほかに安否の未確認者はおらず、捜索は近く終了する。
8日午後から捜索を支援していた日本の専門家チームは10日午前、帰国の途についた。原田優団長らは同日夕、台北市内で記者会見し「古くからの友人である台湾での人道支援は意義があったのでは」と話した。
原田氏は、生存者を救出できなかったことは「残念だ」と述べる一方、台湾の救助隊員らから「温かい言葉をかけてもらった」と振り返った。現場を視察した蔡英文総統からも感謝の言葉をかけられたという。