京都市美術館
京都市は9日、12月から大規模改修に着手する市美術館(左京区)で、施設命名権(ネーミングライツ)を導入し、参加企業を公募することを明らかにした。市施設では9件目で、リニューアル開館する2019年度から最長50年で総額50億円の契約を目指す。
市美術館(延べ床面積約1万9500平方メートル)の改修では、1933年開館の本館は外観を残しつつ内部を改装し、現代アートの展示室や収蔵庫を備えた新館を建てる。約100億円の工事費のうち、半額を民間資金で賄う狙い。
命名権は、市美術館の総称のほか、本館、本館内の中庭、大展示室、新館、日本庭園など構成する8施設も対象とする。総称は「京都市」を含むことが条件となる。一度付けた名称は期間内に変更できない。
市施設では、市美術館に近いロームシアター京都(旧京都会館、延べ床面積約2万1千平方メートル)で導入され、ロームが2016年から50年間を52億5千万円で取得している。市文化芸術企画課は「文化芸術施設が集積する岡崎地域を代表する施設として、ロームシアターと同程度の契約金額に設定する。民間企業の力を借り、魅力ある施設と地域にしたい」としている。
公募期間は、8月中旬から9月下旬までを予定する。パチンコなど特定業種を除く国内外の企業が応募できる。市が設ける審査委員会が、提示された名称や金額、地域貢献などを総合的に判断して決める。問い合わせは市美術館TEL075(771)4107。