(台東 11日 中央社)5日に離島・蘭嶼付近の海上で墜落したとみられる多目的ヘリコプター「UH60Mブラックホーク」の捜索に当たっていた飛航安全調査委員会(飛安会)が10日、ブラックボックスから発せられる信号を探知した。同委員会はヘリの所在地を海中約800メートル地点と判断、今後は正確な位置の割り出しと機体の引き揚げを急ぐとしている。
同機は内政部(内務省)空中勤務総隊(空勤総隊)南区第三隊に所属。事故当日は、蘭嶼の患者を東部・台東に救急輸送する任務に当っており、午後11時49分に蘭嶼を離陸後、約3分後に蘭嶼の南西2カイリ(約4キロ)地点でレーダーから消えた。ヘリが機首から下に落ちるのを見たとする患者の家族の証言を元に捜索が進められていた。
ヘリに乗っていたのは患者1人、家族1人、看護師1人、空勤総隊隊員3人。家族や関係者らは11日、台湾の風習にのっとった「招魂」の儀式を台東の海辺で執り行い、親しい人の「帰宅」を呼び掛けた。