「ターナー 風景の詩(うた)」展(京都新聞など主催)が17日、京都市中京区の京都文化博物館で開幕する。16日に開かれた内覧会で、イギリスの国民的な風景画家ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー(1775~1851年)の名品が公開された。
ターナーはロマン主義の画家で、圧倒的な自然の前に無力な人間など劇的な場面、崇高な山岳、穏やかな田園の情景を描き、風景画の地位を高めた。同展は、イギリス各地の美術館から集めた貴重な油彩や水彩を中心に、日本国内の美術館所蔵の版画など計約70点を展示する。
嵐にほんろうされる船と漁師、うねる海に揺らぐ帆船を描いた海景画、山に大きく虹がかかる壮大な山岳画などは、雲、光、大気の動きをドラマチックに捉えている。ターナーの絵画を広めるきっかけとなった銅版画作品は、モノトーンの中に光を感じさせ、優れた彫版師の技がうかがえる。4月15日まで。月曜休館。一部展示替えあり。有料。