清掃中の新幹線の車両=台湾高速鉄道提供
(台北 21日 中央社)日々、人々を乗せて台湾各地を走る鉄道では、さまざまな清掃が行われている。台湾高速鉄道(高鉄、新幹線)は毎日、1日の業務を終えた車両を洗浄。1回の洗浄には35人の職員を動員し、1時間かけて洗う。一方、台湾鉄道(台鉄)は異なる清掃方法を使い分けており、30~45日に一度、大規模な清掃を行うという。
高鉄の1編成が1日に走行する距離は約1800キロ。台北と高雄を6往復している計算になる。走行している間、車体には空気中のちりや雨水などの汚れが付着。その日の汚れ具合によって酸性やアルカリ性の洗剤を使い分ける。車両洗浄装置を通過させた後、さらに人の手で車体の先頭や底、ドアなど汚れやすい部分を重点的に磨くという。
高鉄の保有車両が33編成なのに対し、100編成以上の車両を保有する台鉄では、走行距離によって異なる清掃方法を実施している。走行距離500~800キロの「小掃」と800~1500キロの「中掃」のほか、大規模な清掃「大掃」がある。大掃では装置による車体洗浄に加え、車両内の清掃は小掃と中掃よりさらに念入りに行われる。ヘラやスポンジ、掃除機で汚れを落とし、手すりの除菌なども行われる。
車体に独特なデザインが施されている特急列車のタロコ号やプユマ号の清掃には洗浄装置は使われない。傷つけないよう、人の手で少なくとも1時間かけて磨き上げるという。