銅鑼湾書店台湾店の進捗状況を説明する林栄基氏
(台北 4日 中央社)中国大陸当局に批判的な書籍を扱う香港の「銅鑼湾書店」が早ければ今年6月にも台北市内で開店する見通しだ。若者や中国大陸からの旅行客に狙いを定め、若者の町・西門町に店を構える予定。資金の一部はインターネットを介したクラウドファンディングを利用して調達するという。同書店の林栄基元店長が3日、台北市で開いた記者会見で明かした。
台湾店では中共が禁書とする政治書籍を引き続き販売し、出版や小型座談会も開催する。経営が軌道に乗ったら、香港に戻って店を再開させることもも辞さないという林氏。「難しいだろうが、その時にまた立ち向かえばいい」と困難に屈しない精神をのぞかせた。
林氏は、台湾の若者が中国大陸にあまり興味を持っていないことが以前から気に掛かっていたと明かした。読書を通じて中国大陸を理解し、台湾に圧力をかける背景に関心を払うべきだと語った。
以前、中共を批判する書籍の販売・出版などで北京当局に拘束された経験を持つ林氏。香港に戻った後、引退も考えたが友人らの説得などにより台湾での書店再開を決意したという。