周永暉観光局長
(嘉義 5日 中央社)交通部観光局の周永暉局長は2日、先月6日に発生した地震で被災した東部・花蓮について、「(地震の)影響があったのはごく一部の区域のみで、他の地域は全く影響を受けていない」と述べ、花蓮への来訪を呼び掛けた。南部・嘉義県内で開かれた「台湾ランタンフェスティバル」(台湾灯会)の国際記者会見で、日本メディアからの質問を受けて語った。
本来ならかき入れ時となる旧正月(春節)連休を目前にした時期の地震発生で、花蓮の観光業は大きな打撃を受けた。現地の旅行業者によると、旧正月期間中の宿泊施設のキャンセル率は8割に達したという。県内の景勝地、太魯閣(タロコ)国家公園の先月の来園者数は前年同月比約6割減の18万人余りにまで落ち込んだ。花蓮県観光旅館商業同業公会(協同組合)の試算では、現地の観光業の損失は6月までで、少なくとも80億台湾元(約288億円)に上るとみられている。
周局長は地震による花蓮の観光への影響や復興状況を質問されると、「地震の影響を受けた範囲は非常に小さい」と被災地域が限定的であることを強調。一方で、観光業への一時的な影響は確かにあるとし、観光復興策として、被災した宿泊業者を対象に総額200億台湾元(約719億円)の融資を提供するほか、旅行商品への助成や観光誘致PR費などに6050万元(約2億1764万円)を投入する計画を挙げた。また、花蓮・台東観光の永続的な発展のため、2017年から2019年までの3年間に2億1700万元(約7億8100万円)を投じる計画を進めていることも説明した。
▽外交部は各国駐台使節らを花蓮に招待へ
呉ショウ燮外交部長(外相)は5日、花蓮の観光復興を支援するため、各国の駐台使節や代表らを花蓮に招待する計画を明らかにした。各国の使節や代表にはすでに直接声を掛けており、早急に実施に移したいとしている。(ショウ=金へんにりっとう)