陳イク築さん(イク=日の下に立)
(台北 12日 中央社)台北市内で昨年末開催された、台湾の若者が撮影した映像を通じて福島の現状を伝えるイベント「福島、元気?」。閉幕後には旅行会社が福島観光の旅行商品を企画するなど、福島を応援する取り組みが広がっている。主催者側は台湾人の目に福島がどう映ったのか、日本の人々に知ってもらおうと、日本での開催を目指している。
主催した社会事業団体「Impact Hub Taipei社会影響力製造所」の共同設立者の一人、陳イク築さんは、当初は3月11日に日本で開催できるよう考えていたと話す。だが準備が間に合わず、実現はできなかった。6月か7月の福島開催を目標に準備を進めるという。また、4月には東部・宜蘭県で内容の一部を展示するイベントの開催が予定されており、台湾各地での展示にも意欲をみせる。(イク=日の下に立)
昨年11月下旬に開かれたイベントは注目を集め、1週間の開催で1万3000人ほどの来場者数を記録。日本の大手メディア各社で報じられたほか、インターネットメディアでは同イベントに呼応した特集「福島、元気です!」が組まれた。大きな反響があった一方で、台湾の人々は福島などで生産された食品の問題に敏感であるため、リスクが高いと承知の上での開催だったと陳さんは明かす。それでも実施に至ったのは、人々に福島の異なる一面、特に映像を通じて福島のいのちの物語を伝えることで、日台が今後どのように助け合いや交流をしていくべきか考えてもらいたかったからだと語った。
▽日本人留学生による感謝イベント、今年も開催
東日本大震災から7年を迎えた11日、台湾からの支援に感謝を伝えるイベントが新北市淡水で開催された。台湾に留学する日本人学生で構成される団体が主催するもので、今回で7回目。会場では浴衣での写真撮影や防災知識の紹介、津軽三味線の演奏などが行なわれた。