洛東タクシー(山科区)
京都市以南の京都府域で営業する20社以上のタクシー会社が、利用者の依頼で車両を差し向ける迎車サービスを有料化する計画であることが14日、分かった。サービス維持のための原資確保などが理由で、会社によって迎車料金を200円か300円に設定している。国土交通省近畿運輸局が認可すれば、4月1日にも導入する見通し。
京都運輸支局によると、迎車料金の導入を申請したのは、14日時点で地場大手の彌榮自動車(京都市下京区)やキャビック(右京区)、洛東タクシー(山科区)など23社で、うち20社が200円に設定。今後も増える可能性がある。
迎車料金は大阪で一般的だが、京都で設けている会社は少数。導入理由について、キャビックの兼元秀和社長は「迎車のシステムにはコストがかかる。設備更新への投資も必要だ」と説明。彌榮自動車の北川賢持常務は「タクシーを街頭で拾うのと迎車は本来異なるサービス。迎車の注文が集中してさばききれないこともあるため、有料化で本当に必要な人に車を回したい」と理解を求めている。
京都市以南の府域では4月1日、タクシーの公定運賃が改定され、料金全体で8・17%値上げされる。迎車料金が導入されれば、消費者の負担はさらに増える。