数字の妖精たち演じる京都市少年合唱団のメンバーら
小澤征爾音楽塾などが主催する2本立てのオペラ公演が16日夜、京都市左京区のロームシアター京都で開幕した。若い音楽家でつくる塾生オーケストラや海外の声楽家らが、今月初旬から同シアターで作り込んだ総合芸術を披露した。
作曲家ラベルが空想の世界を描いた歌劇「子どもと魔法」では、体調不良で出演を取りやめた小澤さんに代わり、デリック・イノウエさんが指揮した。京都市少年合唱団のメンバーは、算数の教科書に載っている数字の役などを熱演した。
プッチーニ作曲の歌劇「ジャンニ・スキッキ」は、同作品が1918年に初演された米国・メトロポリタン歌劇場でも出演を重ねているジョセフ・コラネリさんがタクトを振った。大富豪の遺産を巡る親族たちの騒動をコミカルに響かせ、客席の拍手を誘った。
オペラ公演は、18日の同シアター(チケットは完売)に続いて、名古屋と東京を巡演する。小澤さんはいずれも降板する。