上賀茂神社での奉納舞台で「三番叟」を舞い、跳び上がる所作を見せる松本幸四郎さん
今年1月に襲名した市川染五郎改め十代目松本幸四郎さん(45)が18日、京都市北区の上賀茂神社で襲名記念の奉納舞台を務めた。祝儀舞踊「三番叟(さんばそう)」を披露し、11月に再開場する南座(東山区)での親子3代の襲名披露の成功を祈った。
境内の重要文化財・馬場殿で笛や鼓に合わせて舞った。力強く足を踏みならしたり、鈴を鳴らしたり、きびきびした所作で豊作を祈り、集まった参拝者を楽しませた。舞台後、幸四郎さんは「精いっぱい務め、爽快感があります」と話した。
幸四郎さんは、父の九代目幸四郎改め二代目松本白鸚(はくおう)さん(75)、長男の松本金太郎改め八代目市川染五郎さん(12)とともに、11月に南座の顔見世興行で襲名披露する。「南座再開場のこけら落としも重なり、何よりうれしい。お守りくださいと祈りました」と話した。
奉納舞台は、幸四郎さんをCMに起用している食品会社が同神社の文化事業に協賛している縁で開かれた。