シンクロの体験会で、腕を組んだまま氷上を滑る選手たち
滋賀県スケート連盟は4月、フィギュアスケートの団体種目「シンクロナイズドスケーティング」のチームを発足させた。来年3月に県立アイスアリーナ(大津市)で開かれる全日本選手権のジュニア部門出場を目指す。県連盟は競技経験のある児童生徒らに参加を呼び掛けている。
シンクロは男女混合の16人で編成する。腕を組んで同じステップを踏み、陣形を変化させて同調性を競う。日本では発展途上の種目だが、毎年世界選手権も開かれ、国際スケート連盟が五輪種目採用を目指している。
湖国での全日本選手権開催が決まり、連盟は地元のシングル選手を集めてチーム結成を計画。選手側も、ステップや表現力が重視されるシンクロにも取り組むことで、技術向上につながるメリットがあるという。
チーム名は「TEAM SHIGA」。初練習を今月10日に開き15人ほどが参加する見込み。コーチに元日本代表の内田靖子さんを迎え、月1~2回練習する。県立アイスアリーナで8月26日にあるエキシビション大会で演技を初披露する予定で、来年度以降も活動は継続する。
2、3月に体験会を開いたところ、小学生から大学生まで約30人が参加した。腕を組んだままステップを踏んだり、全員で息を合わせてターンしたりするなどの練習に挑んだ。シュルンツェ志奈さん(12)=草津市=は「タイミングを合わせるのは難しいが、息がぴったり合うと面白い」と笑顔を見せていた。
連盟の小宮山敦子普及部長(42)は「まずは選手集めから。シングルと両立することで選手の可能性も広がる」と話している。