木製の「牛」を使って田すきをユーモラスに演じるお田植え式(綾部八幡宮)
昔の稲作をユーモラスに再現する「お田植え式」が8日、綾部八幡宮(京都府綾部市宮代町)の春季大祭で奉納された。宮司や氏子が、苗代作りから田に苗を植え終えるまでの農事を境内で演じ、参拝者が五穀豊穣(ほうじょう)を祈った。
翁の面を付けた奈島正倫宮司(79)が、木製の「牛」を「しちょいしちょい」とけしかけて田すきをする姿などを演じた。終盤の田植えの場面では、綾部八幡宮など市内各神社の氏子5人が苗を植える所作を繰り返した。
お田植え式は江戸時代の1796(寛政8)年の文書に記録が残り、少なくとも220年以上の歴史があるとされる。太平洋戦争中から約50年間中断したが、1994年に復活させ、毎年行っている。