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(台北 10日 中央社)財政部(財務省)が9日に発表した貿易統計によれば、3月の輸出額は299億9000万米ドル(約3兆2100億円)に達し、単月として過去最高を更新した。前年同期より16.7%増加し、過去半年で最大の伸び幅となった。
化学品や機械、電子部品、金属製品の輸出額がいずれも前年同期よりおよそ20~30%増加しており、これらが成長を押し上げた。同部は世界的な景気回復に加え、先端技術や携帯機器の需要拡大などが背景にあると分析している。
今年1月から3月までの輸出額は797億4000万ドル(約8兆5400億円)で前年同期を10.6%上回り、同期として過去最高を記録。6四半期連続での2ケタ成長で、主計総処の予想を上回っているという。
米国と中国大陸の「貿易戦争」に対する懸念が広がる中、中国大陸と経済的なつながりが深い台湾への影響を案じる声も上がっている。財政部統計処の蔡美娜処長は、打撃は免れないだろうと指摘。その一方で、台湾の輸出の主力であるノートパソコンや携帯電話、タブレットなどのIT製品や集積回路は米国が公表した、高関税を課す対象に含まれていないため、影響は予想より小さくなると経済部(経済省)は試算しているとも説明した。