歌を披露するタロコ族の人たち=タロコ国家公園管理処提供
(花蓮 12日 中央社)台湾原住民(先住民)タロコ族が長い山暮らしの中で育んできた歌舞や手工芸などの伝統文化をより身近に感じられる音楽会と体験イベントが、東部・花蓮県のタロコ国家公園で年内に計6回開催される。初回は今月14日。
かつて中部・南投県一帯の高山に住んでいたタロコ族。300~400年前に東部の山間地へと移動し、厳しい山の自然と共存してきた。日本統治時代、当局との戦闘に敗れて下山させられ、現在は花蓮県を中心に居住している。
イベントを主催するタロコ国家公園管理処によると、タロコ族の楽器は植物を使ったものが多い。祝い事や収穫祭などの際には手作りの楽器による即興演奏に合わせて歌い、踊って大自然への畏敬の念を伝える。このため、音楽や舞踊から、日常の暮らしぶりや自然との関わりをうかがうことができるという。
音楽会では地元の文化団体が歌や踊りのほか、木琴や口琴、笛など伝統楽器の演奏を披露する。参加は無料。
同日に行われる体験イベントでは、皮細工や織物、藤工芸などに携わる職人の指導を受けながら、自分だけのオリジナル作品を作製できる。定員30人、有料(材料費のみ)で事前申し込みが必要。このほか、無料の文化ガイダンスも行われる。
5月以降の開催日は5月12日、6月9日、9月8日、11月10日、12月8日。