蓮如の御影を携え、福井県北部へ向けて出発する一行
本願寺中興の祖、蓮如(1415~99年)の肖像画「御影(ごえい)」を携え、京都から福井県北部まで歩く「御影道中」が17日に始まり、僧侶と門徒が京都市下京区の東本願寺(真宗大谷派本山)を出発した。一行は蓮如をしのびながら、布教拠点だった福井県あわら市までの約240キロを1週間かけて踏破する。
東本願寺阿弥陀堂で御下向(ごげこう)式が行われ、参加者がお勤めに臨んだ。その後、御影の入ったこしは花で彩られたリヤカーに載せられた。
約50人の一行は、「蓮如上人さま、東本願寺をおたち」の声と共に阿弥陀堂門を出た。供奉(ぐぶ)人と呼ばれる門徒たちの責任者で「宰領」の宮地幹夫さん(79)=福井県南越前町=は「責任の重大さを感じている。無事に届けたい」と意気込んでいた。
御影道中は北陸で布教した蓮如をしのび、1752(宝暦2)年から毎年行われている。一行は大谷派寺院に宿泊しながら滋賀県内を湖西経由で歩き、23日夜に同派吉崎別院(あわら市)に到着予定。さらに5月2日に同別院をたち湖東経由で同9日に東本願寺に戻る。
【 2018年04月17日 京都新聞 】