永福小からみつかった清朝時代の建物跡=台南市政府
(台南 21日 中央社)南部・台南市の永福小学校の敷地内で、清朝統治時代の建物の一部が見つかった。台南市政府文化局が20日、発表した。専門家は建材や工法、位置などから、台湾が福建省の一つの「道」から「省」に昇格される1887年まで台湾の最高行政機関だった「台湾兵備道」の庁舎と何らかの関連があるとみている。
台湾兵備道は、鄭成功一族を倒して台湾を領土に組み入れた清朝が1684年に設けた「福建分巡台湾廈門兵備道」が前身。庁舎には事務所のほか、休憩所などもあったとされる。
日本統治時代に入ると同地は、台南民政支部の所在地となり、1930~45年までは台南市役所が設けられた。学校になったのは永福小の前身校が移転してきた1945年以降。
新校舎の建設を計画していた同小。所在地の歴史を考慮した市が着工に先立って敷地内の3カ所を掘り起こしてみたところ、2カ所から建物跡が発見されたという。関連工事は一時中止され、遺構の範囲などについて確認を進める。