路肩に停車していたパトカーに大型トラックが追突した事故現場
違反車取り締まり中の警官2人死亡 高速道路で追突事故
(台南 23日 中央社)23日午前4時34分ごろ、南部・台南市の高速道路「国道1号」下り線で、違反車両の取り締まりのため路肩に停車していたパトカーに大型トラックが追突した。この事故で、警察官2人と取り締まりを受けていた車両の運転手1人が死亡した。追突したトラックの運転手は軽傷で、警察に対し、運転中の居眠りを認めているという。
国道公路警察局第四公路警察大隊によると、パトカーに乗った警察官2人は禁止されている内側車線走行をしていた大型トラックを路肩に誘導し、取り締まりの手続きを行っていたという。パトカーはトラックの後方に停車し、警察官と運転手はパトカーとトラックの間に立っていたとみられる。その時、外側車線を走っていた別の大型トラックが車線を外れて後方からパトカーに追突。パトカーは前に立っていた3人にぶつかり、さらに取り締まり車両を約10メートル余り前方に弾き飛ばした。3人はその場で死亡が確認された。
追突したトラックの運転手は警察の調べに対して、22日に風邪薬を服用したと供述している。運転手は同日午後5時ごろから勤務を始め、南部・高雄市から北部・桃園市まで荷物を運んだ。23日午前0時ごろ、高雄に向けて出発し、午前1時30分ごろに中部・台中市で1時間半の休憩をとったという。運転手は23日、保釈金10万台湾元(約36万円)で保釈された。
今月13日には、高速道路で勤務する国道警察官の労働環境が常に危険にさらされているとして、待遇の改善を訴える記者会見が与党・民進党の立法委員(国会議員)によって開かれていた。国道警察の勤務中の死亡率は1997年から2017年までの統計で0.53%に達しており、直轄6市の警察官の死亡率0.16~0.3%を上回っている。