蔡英文総統
(台北 9日 中央社)蔡英文総統は8日、台湾と米国の関係について「良好だ」との見方を示した。中国大陸についても言及し、「開放的な姿勢を保っている」と述べた。台湾テレビ(台視)のインタビューで語った。
蔡総統は、米国との意思疎通は就任以来順調で、困難な問題についても協議可能なルートを見つけることができていると説明。米国の議会や行政部門も台湾に対する支持を示しているとした上で、今後は実質的な連携をどのように強化していくかが課題だと指摘した。
今年3月、米国の全レベルの官僚の台湾訪問許可を盛り込んだ「台湾旅行法」が米国で成立した。米国の対台湾窓口機関、米国在台協会(AIT)の新しい施設が今年夏にも供用開始となる見通しで、米国のどのレベルの官僚が式典に出席するのかに注目が集まっている。蔡総統はこれらはどれも有意義なことだとする一方で、実質的な関係の強化がより重要だとし、経済や安全保障についても、双方にとって意義のある協力体制を築けるはずだと語り、連携のさらなる深化に期待を示した。
また、協力体制の構築は米国だけでなく、どの国に対しても言えることだと言及。世間にはわれわれが米国だけを重視していると思われているかもしれないとしながらも、中国大陸市場を排除したことはないと述べた。中国大陸とは互いに利益が得られるという前提の下、連携する機会を探っていくと関係改善に向けた意欲を示した。