国連欧洲本部に却下された中央社の取材申請
(台北 16日 中央社)国連欧州本部は15日、中央社に対し、スイス・ジュネーブで21日から開かれる世界保健機関(WHO)年次総会への取材許可証申請を却下したと通知した。ジャーナリストの国際組織、国際ジャーナリスト連盟(IFJ)のフィリップ・レル会長は同日、このようなやり方は「受け入れられない」とし、関連機関に書面で抗議する方針を示した。
中央社は今年、ロンドンとブリュッセルの特派員を通じてそれぞれ申請を行ったが、いずれも承認されなかった。国連欧州本部からのメールに、却下の理由は記載されていない。申請する際のオンライン登録システムでは、「台湾」が選択欄に入っていなかった。中央社は昨年もWHO総会への取材許可証の発給を拒否されていた。
外交部の李憲章報道官は15日、台湾メディアの取材許可証申請への協力は同部と駐ジュネーブ弁事処が優先事項としてきたものだと説明。現時点では具体的な進展はないと前置きした上で、外交関係を結ぶ国や理念が近い国と引き続き協力し、積極的にWHOに働き掛けると述べた。
台湾は2009年から2016年まで8年連続でWHO総会にオブザーバー参加してきたが、昨年は中国大陸の圧力を背景に出席できなかった。今年も招請状が届いていない。