表彰状が贈られる“アップルマンゴーの父”鄭罕池さん(右2)=頼清徳氏(左2)のフェイスブックページより
(台北 4日 中央社)台湾のアップルマンゴー(愛文)栽培の先駆者で、“アップルマンゴーの父”と呼ばれた台南市玉井の農家、鄭罕池さんが1日、死去した。自宅で寝ている間に亡くなったという。頼清徳行政院長(首相)は3日、フェイスブックで、「鄭さんの農業における革新と苦心の取り組みがあったからこそ、現在の最も美味しいアップルマンゴーがあるのです」と哀悼の意を表し、死を惜しんだ。
鄭さんは1929年生まれ。50数年前に米国からアップルマンゴーの苗木100本を持ち込み、害虫被害の克服に励むほか、農家に栽培方法を教えるなどし、台湾のマンゴー栽培普及に貢献した。また、玉井をマンゴーの故郷として世に知らしめることにも寄与した。
頼氏は追悼のコメントとともに、台南市長在任時の2011年に鄭さんの功績をたたえる表彰額を贈った時の画像を投稿。「積極的にマンゴー産業の振興を行い、地元の農家に恩恵を授けた鄭さんの私欲のない貢献の精神に感謝します」とつづった。