落語家の桂歌丸さん 死去
(07月02日 16時31分 NHK)
2日昼前、肺炎のため横浜市内の病院で亡くなりました
古典落語の本格派として人気を集め、演芸番組「笑点」の司会者を務めるなど落語界の「顔」として活躍した桂歌丸さんが、2日昼前、肺炎のため横浜市内の病院で亡くなりました。
81歳でした。
桂歌丸さんは昭和11年、神奈川県で生まれ、中学校を卒業したあと五代目古今亭今輔に入門し、その後、四代目桂米丸の門下に移って桂歌丸を名乗り、32歳で真打ちに昇進しました。
さらりとした味のある語り口が持ち味で、近代落語の祖と言われる三遊亭円朝の長編の怪談噺に次々に挑戦したほか、これまで埋もれていた落語の掘り起こしに長年取り組むなど、古典落語の本格派として高い人気を集めました。
また、落語ブームをけん引した民放の演芸番組「笑点」に昭和41年の放送開始当初からレギュラーとして参加し、平成21年に亡くなった五代目三遊亭円楽のあとを継いで司会者も務めました。
平成16年からは落語芸術協会の会長を務め、名実ともに落語界の「顔」として長年にわたって活躍しました。
平成19年には旭日小綬章を受章しています。
歌丸さんは平成21年に持病の肺気腫が悪化して一時的に入院したものの、復帰後は精力的に高座に上がっていました。
その後、呼吸器の病気や腸閉塞などで入退院を繰り返し、おととし5月には体力の限界を理由に「笑点」の司会を降板しました。
その後も入退院を繰り返すなか、去年8月には東京・国立演芸場で毎年続けてきた夏恒例の高座に登場し、熟練の話芸を披露していました。
関係者によりますと、歌丸さんは2日午前11時43分、肺炎のため横浜市内の病院で亡くなったということです。